【Flower stories】クリスマスローズ~降誕!聖夜のバラ
ICHIKAWA Kazuhiroです。
今回のストーリーズは、【クリスマスローズ】。
うつむき加減の清楚なお花です。
そんなクリスマスローズの、ヨーロッパに伝わる誕生秘話を描きました。
色々と描いていて思うのですが、
こういったお花の誕生秘話は、大抵、少女とか女性が主人公の場合が多い気がします。
【サクラソウ(鍵の花)】www.3kazu.com
然り、【ポインセチア】
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然り。
やっぱり花自体が女性をイメージしたものであることからなのでしょうか。
ドイツ語とか、女性名詞、男性名詞がある言語では、
花は女性名詞ですし。
ただ他にも何か意味があると思うのですが、、、今はよくわかりません。
面白そうなのでまた調べてみたいです。
さて、お花の情報を少し。
名前に【クリスマス】とついていますが、
クリスマスの時期だけではなく3月ごろの初春に咲くものもたくさんあります。
まさに今ですね。
どういうことでしょうか?
実は、クリスマスローズの原産のヨーロッパでは、クリスマスローズというと、12月末ごろに咲くニゲル(クリスマスローズの原種の一種)のみを指します。
一方、クリスマスローズの中でも、ガーデンハイブリット(オリエンタリス系ハイブリットとも言われている)は、ヨーロッパでは、レンテンローズと呼ばれ、キリスト教の四句節(4月レンテン節)の頃に花を咲かせることに由来しています。 .
つまり、早春に咲くのはこちらのガーデンハイブリッドの方。
どちらも学名はヘレボルスですし、日本ではニゲルもガーデンハイブリッドも合わせて【クリスマスローズ】と呼んでいるんですね。
日本には、江戸末期から明治時代ごろ伝わったようです。
当初、庭植えではなく、【茶花】として使用され、全国に広まったそうです。
花の少ない冬には重宝されたのでしょうね。
和名は【初雪おこし(ニゲルを指す)】、【寒芍薬(交配種のもの)】といい、
渋い感じで楽しまれていたそうです。
ちなみに鑑賞しているのは花ではありません。
実は萼(ガク)。
花はと言いますと、退化してしまったようですね。
雄しべの周りにある【蜜線】と呼ばれる部分が実は花びらの退化したものです。
萼なので、花が終わっても散らずにずっと残ります。
【萼(=学)が落ちない】、とか一重のものは【五角形】をしていることから【合格の花】なんて洒落もあり、受験シーズンに好まれたりもしているようですよ。
クリスマスの時期に清楚な姿で見るものの心を清らかにしてくれるクリスマスローズ。
早春にかけて、春の息吹を感じさせてくれるクリスマスローズ。
どちらも花の少ない冬~早春の長期間、見るものの心を癒してくれます。
Kazuhiro_Ichikawa【Instagram】https://www.instagram.com/kazu_ichikawa/